Padma SUBRAHMANYAM
【インド/舞踊家】
 インド古典舞踊バーラタ・ナーティヤムの第一人者。豊かな創造力と表現力で、伝統と現代の調和した舞踊作品を数多く制作、研究や教育にも情熱を注ぎ、舞踊の理論と実践の両側面から、アジア芸術の発展に大きく貢献した。
講演録
 パドマー・スブラマニヤム氏はインド古典舞踊バーラタ・ナーティヤムの第一人者であり、古代インドの音楽芸術の研究でも名高い。
 バーラタ・ナーティヤムは南インドを代表する伝統芸術であり、音楽と一体化したリズミカルなフットワークや歌詞の内容の表現に、高度な技巧と鋭い感性が要求される。
 パドマー氏は10代の頃から表現力、創造力豊かな舞踊家として注目を浴びてきた。氏の業績は、音楽芸術の研究においても特筆に値する。古代文献『ナーティヤ・シャーストラ』の舞踊に関する記述と、寺院の壁面に彫刻されている舞踊像との関係について研究した論文で、アンナーマライ大学より博士号を取得、長い歴史を経てほとんど失われてしまった古代の様式を、詳細な研究によって現代に蘇らせた。また、研究の成果を実際の舞踊に活かし、理論と実践を結合させた。
 パドマー氏は、正統的な舞踊伝統を継承する師の下でバーラタ・ナーティヤムを学んだが、それと同時に独創性を発揮し、10代にして早くも自身の振付による舞踊作品を発表、脚光を浴びた。その後も、民俗舞踊、他のインド古典舞踊、西洋音楽等、様々な要素を取り入れ、伝統的手法に現代的な要素を加味したオリジナル作品を多数創作している。また、パドマー氏はマドラス大学より修士号を取得し、創作舞踊作品の音楽の作曲もこなす等、音楽家としても活躍している。
 以上のように、パドマー氏の業績は多岐にわたり、氏が校長を務める舞踊学校ヌリティヨーダヤのみならず、各地の研究機関で、後進の育成、インドの芸術文化の発展に努めている。
 このように、パドマー・スブラマニヤム氏の輝かしい功績は、インドの古典舞踊を通じて、アジアの音楽芸術の継承・発展に大きく寄与したものであり、まさしく「福岡アジア文化賞−芸術・文化賞」に相応しい業績といえる。
(贈賞理由は受賞時のものです)
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